本物の畳の上で送る生活

本物の畳の上で送る生活

バブル期の影響

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80年代末から90年代初頭にかけてのいわゆる「バブル期」に建造された多くの戸建て住宅やマンション。全面フローリング張りの床、全室洋間、グルニエ、カウンターキッチン…等テレビドラマの影響も顕著なこうした住宅の流行により、和室そして畳は流行から外れたものとして認識されていきました。

 

この流行は部屋の造りのみの話ではなく、室内に設置される家具も関係してきます。座卓ではなくテーブル、座布団や座椅子ではなく椅子やソファー、布団ではなくベッドと、和室と洋室では設置される家具が異なります。洋室、フローリング張りの住宅が増えれば、販売される家具の傾向も「洋」へと傾いていくことは当然です。

 

また畳を上手に使っていくための管理には、多少の手間がかかります。定期的な掃除を怠れば、ダニ等の害虫がつきやすくなってしまうのです。しかしこれらは適切な掃除や部屋の換気によって簡単に防ぐことが可能です。現に、日本人はこれらのメンテナンスを怠らなかったのですから。

和室、再び

バブルが弾けて以来、低迷する日本経済は人々の心を疲弊させていきました。そんな中で起こった「癒し」ブーム。リラックスできる音楽やリラックスできる絵画等が一大ブームになったのは記憶にも新しいことかと思われます。そして「リラックスできる場所」を求める人々の心が行き着いたのは「和室」。つまり「畳のある場所」だったのです。気取らずにありのままでいられる場所、床の上にそのまま座り、寝転がることのできる場所――人々はそんな心安らぐ場所を求めていました。

 

ただし現在人気の「和」のテイストとは、日本古来の伝統そのままではなく、「和モダン」と呼ばれる「現代風の和」です。少しお洒落な和風居酒屋や創作料理居酒屋等の内装、と言えばわかりやすいでしょうか。使い勝手には「洋」の便利さを、全体の印象としては「和」の雰囲気を色濃く表出させたテイストです。戸建ての住宅等にも、これらのテイストを取り入れて、リラックスできる自分なりの「和」空間を作りあげる方もずいぶんと増えているようです。

畳製作会社の苦難

こうして近年、人気を取り戻し「お洒落なもの」として認識されている和室、そして畳。しかしバブル期、つまり今から20年ほど前に受けたダメージは、未だ大きくその影を落としています。後継ぎの不足による畳職人の高齢化です。後継者を育てることが適わなかった畳店では、本来であれば「先代」と呼ばれる年代の職人が、未だ製作の根幹を担っています。

 

畳の素晴らしさを知ってもらうためには、やはり上質な畳に触れてもらうことが一番です。しかしながら上質な畳を製作できる職人の不足により、その機会はどんどん失われています。当サイト監修の羽毛田(はけた)畳店では親・子・孫3代に渡り畳製作を手がけており、本当に上質な畳、その魅力を後世にも伝えるべく日夜研鑽を重ね、1人でも多くの方に畳の魅力を伝えるため日々製作を行っております。